ノンフィクション

 

 ページを捲れば波の音

 指に残った砂の粒


 そのうち消えると知りながら

 砂に思い出を刻み

 いつか終わると知りながら

 波の物語を辿るうち

 自分で描きたいと

 思うようになったの


 出来すぎたフィクションでいい

 自分で描いた筋書きなら

 それはノンフィクション

 「物語を生きる 」ことに

 どんな違いがあるというの


 世界中どこにも存在しない

 奇抜なフィクションでもいい

 あなたが望んだ物語なら

 それはノンフィクション

 そこで生きるあなたを

 私はそばで

 見ているわ



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on 2023/07/18